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ノウハウ
2022年3月25日

漫画家オクショウ先生直伝!漫画制作コマ割りのコツー基礎編

漫画 コマ割り コツ

はじめまして。漫画家・漫画原作者のオクショウと申します。私が携わっている漫画作品『リアルアカウント 』『ゲーセンの彼女』『ノー・レセプション』を通じて得たノウハウをお伝えしたいと思います。今回は初心者向けの漫画のコマ割り講座ということで基礎編・応用編・発展編と3つに分けて解説していきます。本記事では基礎編になりますので、是非ご覧ください!


漫画家のみなさん・漫画家志望者のみなさんもそうだと思いますが、壮大なストーリーやカッコいい漫画を描きたいといった気持ちを持ちつつも、実際にそれを漫画原稿に描こうとするにはどのように表現すれば良いかわからないと悩まれるかと思います。そのままわからずに漫画制作をすると、漫画家志望者がやりがちなコマ割りの中に登場キャラの顔しか描かれない「顔漫画」の原稿が出来上がってしまい、中々評価が貰えないものになってしまいます。
そのようなことにならないよう、どのように考えれば改善できるか説明していきます。

コマ割りの基礎を勉強するにあたって、抑えておきたい4つの重要項目があります。
1.読者にとっての読み方・作者にとっての描き方
2.1ページあたりの最適なコマ数
3.セリフの最適解・量
4.めくりと見開き



1.読者にとっての読み方・作者にとっての描き方


週刊少年ジャンプで連載されていた『鬼滅の刃』などの作品から入った普段漫画を読まない読者が「漫画ってどう読むの?」という声をたまに見かけます。最近は複雑なコマ割りも増え、分かりづらいものもあります。ただ、読者だけの要因ではなく漫画家側もコマ割りの基礎を忘れてしまうことがあると思います。

例えば、このようなコマ割りの場合は赤線のように読み進めていくのが一般的です。当たり前と感じてしまうかもですが、右から左に読み進めていくものというのを改めて頭に入れておきましょう。最近はスマホで漫画を読んだり、Webtoon・縦スクロール形式の漫画を読んだりする方が増えているので、基礎をきちんと抑えておきましょう。



2.1ページあたりの最適なコマ数


昔の漫画では情報量を詰め込むのが正義という意識があったかなと考えています。紙の雑誌や単行本で漫画を読むという文化があったので情報量が多くても気にならなかったと思います。
ただ、今は紙の雑誌で読む機会も減り、スマホで電子書籍で読むことが増加し小さいコマやセリフが読みづらくなる、読み進めるのをやめてしまう要因にもなってしまいます。
なので、漫画制作時からスマホで読まれることを考慮し、1ページに5~6コマぐらいに抑えるのが良いのかなと考えています。勿論、ストーリーによっては詰め込むべきところはあると思いますが、5~6コマぐらいがベストということは意識しておきましょう。



3.セリフの最適解・量


例えば、『HUNTER×HUNTER』は1つの吹き出しに10行ぐらいあったりします。ファンの方にとってはあまり気にならないかもしれませんが、初見の人にとっては読むことが大変になってしまいます。大人気の漫画作品であれば話は別ですが、最初は自分の作品を読んでもらうことが大事です。1つの吹き出しに最大3行ぐらいを基本にしたほうが良く、4行以上だと認知医学的に認知しにくい読みづらいというのがあるようです。
なので、なるべく読者の方に伝わりやすいよう文字は削っていきましょう。どうしても長くなるようであれば吹き出しを別にするなど工夫してみましょう。完成後も改めて読み返して、読みづらい箇所はないか確認してみましょう。
商業連載の漫画は読者を獲得しないといけません。読者の読むことにストレスを与えないよう工夫していきましょう。



4.めくりと見開き


漫画最大の利点、大事なポイントだと考えます。雑誌や単行本ではページをめくるという行為が必ず発生します。次の展開が気になるようなコマを左ページの左下のコマに配置し、次のページで魅せるコマを出すという演出もできます。また、目立たせたいシーンは見開きで描くことで漫画にメリハリが生まれます。ただ、見開きのシーンを描くときの注意としては、右ページと左ページの間に顔が来ないようにすることです。スマホだと1ページ単位で読まれることが多いので、重要なパーツが間にあると見切れて不格好になってしまいます。最近はスマホで読まれることを前提に考えているためか、見開きで描くことは避け、1ページだけで描かれている作品が増えている印象です。さらに、めくりの効果的な使い方があります。例えば、100億円当たった主人公がいたとします。「ー実は」というセリフをめくり前に配置し、めくり後に話が伝わっている前提で驚く表情を描くことで、同じようなやりとりを違和感なく省略することが出来ます。



他にも意識したほうが良いポイントとして、右ページはコマ割りが大きい、左ページはコマ割りが細かくなるというのをベースに漫画構成すると見やすいものになります。右ページは漫画の導入として読みやすいコマ割りにし、左ページは続きが気になるコマ割りという形にして次のページにめくらせる興味を引くという手法もあります。コマ割り・内容に抑揚をつけることで読者は作品が読みやすくなります。自分の漫画が諄いや長い、読みづらいと感じる場合は全てのページが似たようなコマ割り表現になってしまっていることが原因の一つだと考えられるので、最後まで読んでもらえる工夫をしましょう

プロの漫画家はいらないものを描かないのが巧いと思います。僕自身もそうですが、描きたいもの伝えたいものが沢山あり詰め込みたいと考えてしまうと思います。ただ、全てを細かく描いてしまうと読みづらい漫画になり読まれなくなります。だからこそ、削って伝わりやすくするスキルを身に着けることが大事になっていきます。是非、自分が好きな漫画を読み返して、どのように表現されているか改めて確認し、自分なりの表現に落とし込めるようスキルを磨いていきましょう。


※本記事は許諾をいただき、上記動画を再構成しております。


■オクショウ プロフィール


1992年4月9日生まれ。宮崎県出身。
大学進学の為、上京すると同時に活動を開始。
放送作家を経て、『別冊少年マガジン』にて公募された「頭脳バトル漫画コンペ」に受賞し、SNSを題材にした漫画『リアルアカウント』の連載を開始。著書の累計は350万部を超える。
現在は月刊少年チャンピオンにて『ノー・レセプション~電波の無い国~』を連載中。
また、漫画家志望者向けの動画をYouTubeにて更新。YouTubeの登録者は22000人を超え、ストーリーを中心に教えるチャンネルとしてはトップを走っている。

​日々の活動は主にTwitterとYouTubeで更新中。SNS一覧
Twitter:https://twitter.com/okushou
Instagram:https://www.instagram.com/okushou999/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCDiYjgMzZpGHF_VPiygOvcg
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