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ノウハウ
2022年3月9日

ウェブトゥーン・縦読み漫画ならではの表現や演出効果【コピンジャパン】

WEBTOONとは、韓国発祥のスマホ最適化された縦読み漫画です。最近は韓国のWEBTOON・縦読み漫画の原作が立て続けにNetflixでドラマ化されたこともあり、日本でも話題になっています。そんなWEBTOONにはデジタルかつ、スマホ向けだからこそ出来る、日本の見開き漫画とは異なる独自の表現方法がございます。本記事では、特徴的な表現をいくつかピックアップし、WEBTOON・縦読み漫画特有の自由度の高い表現をご紹介いたします。


そもそもWEBTOONとは何か、目線誘導やコマの配置ルールなど解説した『Webtoonとは?読みやすいウェブトゥーンの作り方・描き方』も合わせてご確認ください!







■デジタルと縦スクロールを活かした自由な表現


WEBTOONは日本の漫画とよく比較されます。WEBTOONは見開き漫画と同様にコマや吹き出しを用いていますが、漫画は見開きの紙での出版前提、WEBTOONは縦スクロールのネット配信前提という点で大きく異なるので、それに合わせて両コンテンツともに表現の幅が異なります。そのため、WEBTOONには漫画にはない特徴的な表現や演出が見られます。


WEBTOONの特徴
 -出版を気にしない色使い(フルカラーや、グラデーション効果)
 -シンプルな目線移動
 -目線誘導のため、吹き出しがコマの外にある
 -3D素材や、エフェクトなどによるデジタルベースな自由度の高い演出




■WEBTOONの読み方


WEBTOONの特徴的な表現をご紹介する前に、漫画とは異なるWEBTOONの読み方をご説明いたします。漫画は一般的にコマの間隔を調整してジグザグに目線誘導を行いますが、WEBTOONは読者の横の目線移動がスマホの画面で固定されていて、縦の目線移動はスクロールによって行われるので、読者の目線はゆるやかなS字Z字になります。非常に自由度の高いWEBTOON表現ですが、多くの作品で、このS字Z字目線の導線上にパーツを配置することは意識されています。この点を踏まえて、いくつかの参考例を見ていきましょう。
※WEBTOONの目線誘導に関しては、以下の記事を参考にしてください。
『Webtoonとは?読みやすいWebtoonの作り方・描き方』



■WEBTOON独自の表現の一例


お待たせいたしました。それではCOPINのWEBTOON作品「パスファインダー」を例に、WEBTOON特有の表現をいくつかご紹介いたします。ここに挙げている表現はあくまで一例です。前述したWEBTOONの読み方をもとに、WEBTOONの自由なデジタル表現を活かして、皆さん独自の描き方を見つけてみてください。

◯WEBTOONのコマ
・コマ枠からキャラをはみ出させる効果演出



・S字の目線移動を意識したコマ割りと配置

・コマを使ったシーンのフェードイン/アウト(WEBTOONにおいては割とポピュラーな方法です)

◯WEBTOONの吹き出し
見開きの漫画でも吹き出しの形で印象が変わりますが、WEBTOONではデジタル作画を活かし色もこだわることができます。

・デジタルならではの自由な装飾の吹き出し。セリフに表情や色を足すことができます


・デジタルグラデーションをかけて感情表現

・吹き出しで魅せる演出

◯特殊効果/音響効果
デジタル作画によりオノマトペや音響効果にエフェクトをかけることも容易なので、多彩な演出が可能です。また、絵コンテのようなWEBTOONのシーンの連続を、音響効果でつなぐといった演出も頻繁に用いられます。

・オノマトペを使ったシーン間のつなぎ


・エフェクトをつけた勢いのあるオノマトペ

◯大ゴマ演出/背景効果
WEBTOONはスマホ画面全体を使ったインパクトのある描写ができることが一番の特徴です。読者の目線やスクロールのスピードなどを意識して効果的な演出を行いましょう。また、WEBTOONはコマや吹き出しを配置する背景の色や模様の制限がありません。そのため、シーンの背景でグラデーションを用いて場面転換を演出したり、黒背景を用いて回想表現を演出したりできます。

・スマホ画面をいっぱいに使った大ゴマ演出(WEBTOONの醍醐味です)


・縦一杯のスクロール幅を利用した見せ場

・背景グラデーションによる場面転換、回想

・黒の背景を使った場面転換、効果演出

・色調を変えることによる過去回想効果

・シーンの演出によるトランジション



■まとめ


いかがだったでしょうか。ご覧いただいた通り、WEBTOONは ・S字の目線移動を意識したエフェクトやコマ割り ・デジタルならではの自由度の高い絵柄 ・スマホ画面全体を使ったインパクトのある演出 などが特徴的です。WEBTOON制作においてはストーリーももちろん大事ですが、WEBTOON特有の自由度の高いコマ割り、カラー、リッチな吹き出しなどを演出に合わせて効果的に使いこなすことも、WEBTOON作家の腕の見せどころです。前述したWEBTOONの読み方の基本的な考え方と、ご紹介したWEBTOON表現を参考に皆さん独自のWEBTOONを作ってみてください!




■ コピンコミュニケーションズジャパン


コピンジャパンはウェブトゥーンの本場韓国に本社を置く、ウェブトゥーン制作スタジオです。コピンジャパンでは、日本産のウェブトゥーンの企画から、制作、世界配信までを行っております。
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※本記事はコピンコミュニケーションズジャパン様にご執筆いただきました。



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