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コラム
2025年2月7日

【モチコミonline】月刊ドラゴンエイジで連載!いちき先生編

漫画家を目指す方と、新たな才能を探している漫画編集者の打ち合わせ(持ち込み)のスケジュールをマッチングするためのサービス『モチコミonline』を運営しております。今回はそのモチコミonlineを通じて読切掲載と新連載開始に繋がったいちき先生と担当編集にインタビューを実施いたしました!実際に利用された方の体験談をご覧ください。

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―今回は月刊ドラゴンエイジで『マルチバースの私、恋していいですか?』連載かつ2月7日(金)に第1巻発売を控えているいちき先生にお話を伺っていきたいと思います。本日はよろしくお願いいたします。
いちき先生は現在X(旧Twitter)のフォロワー数が11万人ほど、イラストレーターとしても活躍されておりますが、漫画家を目指されたきっかけを教えてください。

いちき:
映画がとても好きで、昔はよく棒人間を描いて物語を作っていました。その頃から映画監督になりたいと思ってたのですが、学校の先生から「映画監督になるのは大変難しい」と諭され、自分なりに考えた答えが漫画家になるということでした。我ながら、なんでそっちがダメなら漫画家に?って今は思っています…(笑)

―映画監督も漫画家もともに難しいとは思いますが、学生のときは突拍子もない自分なりの考えの元行動することがありますよね。
漫画家を目指すにあたり、持ち込みなどは経験されたのでしょうか。

いちき:
漫画家を志した時に思い切って大学を休学し、原稿に取り掛かって3ヶ月ほどで完成させ、少年誌に持ち込みました。

―休学するとは中々思い切った行動されましたね。その後も漫画家という夢に向かうため、いろんな行動されてきたと思うのですが、そんな中モチコミonlineに参加された理由を教えてください。

いちき:
モチコミonlineは先に作品を送って、それで編集の方から連絡が来るシステムです。マッチングするまでに一段階、自分の作品を見て、その編集の方が打合せしたいかどうかという一つの壁があるのがいいなと思いました。マッチングした際は、なんか認められたのかな?そんな気分になる感じで…(笑)あとは僕は地方出身なので、家にいながらいろんな出版社の編集の方に見てもらえるのも素晴らしいなって思ってます。

―ありがとうございます!従来の持ち込みや出張編集部ではどの編集者が担当されるかはガチャ要素かつ基本原稿は見るという体制のため、自分の作品にどれぐらい興味あるのか、どんな人なのかわからない不安があると思います。そういった不安が少しでも払拭いただけたようで嬉しい限りです。
編集者の選び方についてはどのような点を重視されたのでしょうか。

いちき:
まずは少年誌で探していて、複数の方と話をして自分の原稿のダメな部分を指摘する箇所は似ていたんですが、褒める場所は人によって全然違っていました。その中で、漫画を描くモチベーションを上げてくれそうな方を選んでいきました。

―その中の1人が今の担当編集者であるsj-kado様ということだと思いますが、打ち合わせした際の第一印象どうだったか教えてください。

いちき:
話しやすくていい人だなというのと、作品に対して自分とは違う客観的な視点でポジティブなアドバイスをくれたのが印象に残っています。

―ポジティブなアドバイスをしてくださるのはその後の制作意欲にも繋がり素敵ですね。その後も継続的に打ち合わせ重ねられたと思いますが、その中で印象深かったエピソードはありますか。

いちき:
映画の話などをよくしていたのですが、描きたいシーンをまず思い描くとよいというアドバイスをもらう中で、今回の『マルチバースの私、恋していいですか?』の冒頭のシーンを描きたいと思い、読み切りのネームにつながっていきました。

―それらのアドバイスやいちき先生の努力が実り、読切掲載そして漫画商業連載となりました。決まった当時の感覚を改めて教えてください。

いちき:
読み切りとして描いた原稿が雑誌に載った時は初めて掲載されたという喜びがありました。そして人気も取れたので連載化ということで、さらに嬉しく感じました。

―夢が叶った瞬間、嬉しさも相当なものだったと思います。実際に連載して感じた大変だったこと、逆に嬉しいことを教えてください。

いちき:
連載は複数の話を同時進行しなければいけないので大変でした。特に2話の作画中に「1話の初校確認」「3話のネーム」を同時にしなければいけなかったのがとても大変でした。嬉しかったのは読者の声がアンケート人気という形で届くことと、続きを描けるのがすごく嬉しいです。

―アンケートという形で人気というのがわかると喜びもひとしおだと思います。まだ読まれたことがない方に向けて『マルチバースの私、恋していいですか?』とはどういった作品か、特に見てほしいポイントなど教えてください。

いちき:
この作品ならではの並行世界の設定はもちろん見て欲しいポイントですが、1話で示されている「マルチバースの私」がこの世界に残り続けることで今後どうなっていくのか見てほしいと思います。

―ありがとうございます。最後に漫画家を目指されている方に対してメッセージをお願いいたします。

いちき:
作品を1から作ることはとても大変だと思います。白紙からネームにして原稿に起こしていくという作業は平気で1か月以上かかりますし…。けど、それを完成させ誰かに届けばその誰かは読んでくれて「面白かったです。次も見たい」なんて言ってくれるわけですから、頑張って作品を形にしてくれたらと思います。


―続いては月刊ドラゴンエイジ編集部のsj-kado様にお話を伺っていきます。編集者視点でモチコミonlineの魅力を教えてください。

sj-kado:
全体持ち込みをされている方の場合、漫画家さんからだけじゃなく、編集者側からも持ち込みを考えている方のプロフィールを拝見でき、「打ち合わせしませんか?」と声がけが可能なところです。双方向のやり取りが可能な所が、他の持ち込みとは違い、画期的だと思います。様々な才能を持った方との出逢いの可能性を広げてくれているなと感じます。

―全体持ち込みは最初希望していた編集者と打ち合わせが残念ながら叶わなかった時、同じ時間帯受付されている編集者にも情報が届き、打ち合わせのチャンスが広がる機能となります。漫画家だけでなく編集者も、従来では出会えなかったような方と出会える可能性があるという点にも評価いただいて嬉しく思います。
プロフィールを参照するにあたり、どういった情報を意識的に見られているのでしょうか。

sj-kado:
今までどんなものが好きで、これからどんなものを描こうとしているのか、をがんばって読み取るようにしています。こちらとしてはなるべくデビューしていただきたいですし、連載を持っていただきたいと考えているので、「どういう作品を描きたいか」という情報は欲しいのですが、くわえて「今までどういったものを好んでエンタメとして摂取してきたのか」という情報もほしいと考えています。

―確かにそういう情報があると編集者視点としても、どういった方向に導けば能力発揮しやすそうか目安となりそうですね。そういう点だと、モチコミonlineでは原稿を送る際に3つのURLを記載する欄を設けておりますが、どういった作品が送られると嬉しいなどありますか。

sj-kado:
判断する材料は多いほうがいいと考えているので、3つ送ってほしいのと、なるべくジャンルはバラバラの作品のほうが打ち合わせの方向性が広がるので、同系統ではなく、幅を持たせて送っていただきたいと個人的には思います。ネームの段階でも構わないですが、完成原稿も一つは入っていてほしいです。

―確かにどんなジャンルが合っているか判断しやすくするためにも、幅は欲しいですね。そこから打ち合わせしましょうとなった際、打ち合わせではどういったところで熱量の凄さや有望そうと思われるのでしょうか。

sj-kado:
こちらへの質問が多い方が、特にそう感じます。内容は何でもいいのですが、聞きたいことが多くある、用意されている方は打ち合わせ自体がしやすいですし、「時間が足りないからまた打ち合わせしましょう」という流れにもなりやすいかなと思います。

―質問準備して来られる方は多いと思いますが、直接対面してしまうと緊張して質問がとんでしまう方も中にはおられると思います。モチコミonlineは少なくとも最初の打ち合わせはオンラインなので、パソコン上やカメラ横に質問内容まとめておくなどして編集者に良い印象になるよう備えてほしいです。
折角なので媒体やsj-kado様についてもお伺いできればと思いますが、sj-kado様が所属されている月刊ドラゴンエイジ編集部はどういった媒体なのでしょうか。

sj-kado:
月刊の少年誌で、とても分厚くいっぱい漫画を掲載できる雑誌です。掲載ジャンルも様々で、最近だと『転生コロシアム』などヒット作品を数多くリリースしています。掲載作品の共通点としては、作者の愛が込められた、「ヘキの強さ」が一つ挙げられるかと思います。世の中の流行に追われるよりも、「この作品でしか出会えないヘキの強さ」が結果、作品やキャラクターの強さにつながる気がします。

―確かにラインナップ拝見するとヘキの強さを感じます。ありがとうございます。
sj-kado様は前回2024年11月に開催したモチコミonlineで好印象だった編集者として名前が挙げられました。改めて受け止めと打ち合わせを通じて大切にされていることを教えてください。

■マッチングした漫画編集者について、持ち込み希望者からの好印象の声
持ち込み希望者から打ち合わせた漫画編集者についてアンケートを実施し、好印象の声が多かった漫画編集者とそのコメントを紹介します。次回の参考になる具体的な声が寄せられました。

・月刊ドラゴンエイジ(KADOKAWA)sj-kadoさんへのコメント
-応答が端的で、事前にこちらの提出作品を念入りに読んでいただいていたことが伝わってきた
-こんなに褒めてくれる編集の方は初めてだったので驚きもありましたが素直に嬉しかった

引用元:https://www.celsys.com/topic/20241128

sj-kado:
名前を上げていただき大変恐縮です。打ち合わせして良かったと少しでも思っていただけたなら、嬉しいです。打ち合わせで大切にしていることは、事前の準備です。「楽しくなる打ち合わせ」をするのが理想なので、そのための準備は欠かせないです。

―モチコミonlineの仕組み上は事前にチェックするのは前提ではありますが、さらに読み込んでくれていると漫画家側が感じるのは相当な準備かつ雰囲気作りが上手なのかなと思います。いちき先生からもポジティブだったとありましたが、いちき先生と打ち合わせしようと思われたきっかけを教えてください。

sj-kado:
いちきさんの描かれたイラストと原稿やネームのサンプルを見て、女性のキャラクターが特に生き生きと描かれていたのが印象的だったので打ち合わせしてみたいと思いました。話してみると気さくな方で、限られた時間の中ではおさまらないほどいろいろお話ができたと思います。

―双方からお話伺っていると楽しそうな雰囲気が伝わってきます。そこから打ち合わせを重ねてこられたと思いますが、いちき先生に対して印象深いエピソードがあれば教えてください。

sj-kado:
ネームの直しをお願いすると、素晴らしい直しを上げていただけるのですが、原稿アップ段階にいたるまでセリフなどをギリギリまで考えていて、「こう修正してみたんですがどうですか?」と提案してくるところです。粘る力が尋常じゃない。

―より良くしようとする向上心、自ら課題を考えて客観的な視点を聞く姿勢、いずれも素晴らしいと思います。そんないちき先生と取り組まれた連載作品『マルチバースの私、恋していいですか?』の第1巻が2月7日に発売されますが、改めてどういった作品か魅力を教えてください。

sj-kado:
ダブルヒロインなのに、同一人物という不思議。それぞれのヒロインがかわいいし魅力的なのはもちろんなのですが、「マルチバースの恋愛」という、この作品じゃないと体験できない切なくてワクワクする感情も味わえます。

―ありがとうございます。今後の作品展開がとても楽しみです。最後に漫画家を目指されている方に対して、応援メッセージをお願いいたします。

sj-kado:
漫画を描くのは大変なことです。編集者はそこになんとか少しでも寄り添いたいと考えています。モチコミonlineのような複数の編集者とマッチングできるサービスは素晴らしい出会いを得られるチャンスだと思います。この先に多くの楽しい打ち合わせができるためにも、出会いのチャンスを逃さないようにしてください。お待ちしております。


■マルチバースの私、恋していいですか?


好きな子と一緒に帰ることになった放課後。その運の良さにほっこりしていた城後もみじだったが、交通事故に巻き込まれてしまう。宮都すいを助けて自分は死んでしまう……そんな不運のさなか、不思議な声を聞く。「君はやり直せる。だから次は後悔しないようにね。」次の瞬間、もみじは少女に助けられていた。自分が助けた宮都すいとは違う、別の次元から来た、宮都すいに……。

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