「花丸漫画」100号記念マンガ賞特別企画③ シロリ先生編
―「花丸漫画」100号記念マンガ賞の特別企画として漫画家3名の方にインタビューしていきたいと思います。最後はコミックス上下巻発売中の「帰り道はずっと君と」のシロリ先生になります。
まずは漫画家を目指そうと思われたきっかけを教えてください。
シロリ:
趣味で活動する中でマンガラボ!さんと出会ったことがきっかけです。自分が描いた漫画はプロの編集者からどんな評価を受けるんだろう…コンテストに応募したら…、担当が付いたら…、もし賞を受賞したら…趣味で描いていた創作活動の中にたくさんの目標が出来てワクワクしたのを覚えています。
―マンガラボ!内ではどのような活動をされたのでしょうか。
シロリ:
マンガラボ!さんを知ってから、順番に3つのコンテストに応募しました。
―マンガラボ!は作品を投稿できるだけでなく、コンテストも定期的に開催されていますね。
シロリ:
どのコンテストも過去作OKでしたが、コンテスト用に毎回新しい漫画を描いて応募していました。その時に描ける全力で挑戦したかったのと、毎回テーマに沿って話を考える事も楽しかったです。
―毎回描き下ろしとはガッツがすごいですね!最初に投稿されたコンテストの作品はどんな内容だったのでしょうか。
シロリ:
「4pで作画チャレンジコンテスト」のBL漫画です。各ジャンルお題が決まっていて、BLは「10年ぶりの同窓会で初恋の相手に再会する」というものでした。そのお題通り、再会して飲みつぶれた相手を介抱して押し倒される…という4ページの漫画を描きました。
―4ページで応募できるコンテストもあるんですね。お題が決まっているというのも取り組みやすいと思います。そういった応募を続けていく中で、こんな経験が作品づくりに活きているなと感じる点ありますでしょうか。
シロリ:
面白そうだと思ったら迷わず行動するタイプなので、これまでいろいろな事に挑戦して来ました。変わったところだと、バックパッカーやバンド活動とか。フルマラソンにもはまってました。漫画を描く事もその一つで今も貴重な経験をさせて頂いてますが、その中での人との出会いや体験した事、失敗した事、全てが創作の糧になっていると思います。外界のいろんな事に興味を持って飛び込んで経験する事は創作に大きく影響していると思います。
―そういった経験を活かした作品の1つに、初連載作であり、現在コミックス発売中の「帰り道はずっと君と」があるかと思いますが、作品を生み出すにあたり、悩まれた点や頑張ったところを教えてください。
シロリ:
前半は悩みと葛藤しかなかったです。自分が描いてるものが漫画になっているのか分からなくて毎日入浴中に唸ってました。「帰り道はずっと君と」はBL漫画コンテストで受賞した作品が元になっていて、4ページの漫画だったんです。
マンガラボ!への3回目のコンテスト応募だったのですが、それまでの投稿で担当者からコメントが付いたことがなく、じゃあどうすればいいのか…と考えました。考えた末、賞を取るための漫画を描こうと決めました。過去に受賞されている作品や担当のついた作品、コメントなどから、担当者が反応してる漫画の見せ方やキャラのバランスを参考にしました。なので実はその先を考えていなくて、そこから自分の連載作品へと変えていくのがすごく難しかったです。
―ご自身でたくさん研究、分析されたとのこと、素晴らしいですね!連載にあたり編集者からアドバイス受ける機会もあったと思いますが印象深いアドバイスはありましたか。
シロリ:
基本的なアドバイスは勿論沢山いただいているのですが、それよりも解釈違いが毎回印象深いです。自分が当たり前と思っていることや力を入れたいところと考えが真逆だったりするのが面白い。特に印象深かったのが、海で汚れた手を洗うシーンを描いたのですが、「これはちょっと衛生的に…」と言われ…、自分は海で洗うと手がベタベタになるから?と思ったら担当者さんからは「海が汚れるから」との事…ええっ?そっち‼??…と大声出したのを覚えています。いろいろお互いの見解を話し合ったうえで、結局重要なシーンじゃないしそのカットは描かないことになりました。
今の風潮もあるし、多くの方が見る漫画で気遣いも必要だと思い知らされるのと、そういった客観目線で指摘してくれる担当者の存在は本当に重要だと思います。
―編集者は最初に読む読者でもあるので、自分にはない考えや知識を共有してくれるのは作品を作るにあたって貴重だと思います。ありがとうございます。漫画を執筆する際にはどんな機材を使われているのでしょうか。
シロリ:
mouseのノートパソコンにEIZOの23インチ液晶モニター、Wacomのペンタブレットを使っています。大きなモニターで描きたいのでずっとこのスタイルです。それ以外を試したことないのですが、十分使いやすいと思います。
―機材を揃えることにハードルを高く感じる方もいるかと思いますが、挑戦しやすさという点でiPadで描いてみるのも良いですし、シロリ先生のようにペンタブレットで描くというのも良いと思います。
機材準備したその後のお話になりますが、漫画を描く際に大切にされていることを教えていただけますか。
シロリ:
魅せるテクニックは大事だと思います。多少下手でも、力強くて生き生きとした漫画は多くの作品の中でも目に止まると思います。一つでもココだけは譲れない!というものを作ってそれを貫き通す事が魅力ある漫画作りに繋ると思います。
精神面では、自分が超えたいのは自分だと常に思って描いています。今から描く絵は一つ前の絵より上手く描く。漫画を描き始めた時から変わらずにいます。後は、成功よりも失敗から学ぶことの方が遥かに多いと思うので失敗は気にしない事。
―素敵なお言葉ありがとうございます。最後に漫画家を目指している方に応援メッセージをお願いいたします。
シロリ:
継続は力なり。諦めたらその先を見る事は叶いません。一分一秒でも先の未来は成長してやる!という気持ちを持って、自分にしか描けない魅力的な作品をたくさん生み出して下さい。
■「花丸漫画」100号記念マンガ賞
ボーズラブコミック電子雑誌「花丸漫画」は2025年11月に100号を刊行予定!
この記念すべき節目に、これからの花丸を一緒に盛り上げて下さる方を幅広く募集します!
胸キュン、エロス、青春、日常、ダーク、シリアス、ブロマンス...男同士の愛のカタチに限界はない!溢れる想いがつまった作品を心よりお待ちしております。
【応募概要】
形式:4Pから応募OK/過去作も投稿OK/ネームもOK/1人何作品でも応募OK/BLならテーマ不問!
応募資格:プロ・アマ・性別一切問わず。他社でデビュー経験のある方も大歓迎!
【賞】
〇大賞...1本以上確約
・賞金10万円
・担当編集GET
・「花丸漫画」連載権確約
・2025年11月1日先行配信予定「花丸漫画」vol.100に受賞作 or 新作を掲載!
※連載のタイミングは要相談。受賞後、連載作品は編集と打ち合わせの上決定。
〇期待賞
・賞金3万円
・担当編集GET!
【応募の詳細はこちら】
https://manga-lab.net/contest/312