青山剛昌先生 漫画術 -フキダシとセリフのテクニック-
本記事では、少年サンデー編集部が主催する漫画家志望者向けイベント"サンデーBASE"に来場された方に配布される『名探偵コナン』の青山剛昌先生漫画術-フキダシとセリフのテクニック-をご紹介いたします!
他にも収録されている青山剛昌先生のコマの置き方や自分の絵の作り方、アクションの描き方などもっと知りたい方は2023年6月10日(土)13~18時に北海道で開催される"サンデーBASE"に自分の作品を持っていってみよう!
セリフを読みやすくするために考えていることはたくさんありますが、一つはフキダシの配置です。
このコマは「⽇本で育った⽇本⼈なのに」というセリフを分けて、「⽇本⼈なのに」をわざと下に持ってきてます。
これを繋げてしまうと、⻑い。⻑すぎて間が取れない。
ですが、「⽇本で育った」と「⽇本⼈なのに」を分けて下にずらすと、間がちょっと取れます。しかも読みやすいと思います。
このコマのフキダシは隙間を作っています。この隙間を潰しちゃうと、どっちのセリフなのか迷ってしまいますし、⽂字ばかりで読みづらくなっちゃいます。
⼩さな隙間ではありますが、ここがあるかないかで、えらい違ってくると思っています。
このコマは、めくりで⼀番⾒せたいコマです。もし、この⼆つのセリフをつなげて⼀つにして絵の右に⼊れてしまうと、絵より字が先に来ちゃって、どっちを⾒ていいのって迷っちゃうと思います。なので、⼆つに分けて間に絵を⼊れてやると、⽂字と絵がいい感じで読者に伝わると思います。
このコマで⼤事なのは、3フキダシ⽬の上に空いた隙間です。これは全部フキダシを上にくっつけちゃうと、読みづらいくなると思いますし、どっちのセリフか分かりづらくなります。なので、ちょっと下にずらすことで、読みやすくしています。
1⾏に何⽂字⼊れるかについてですが、僕のビジョンだと12⽂字までが読みやすいです。それ以上だと、ちょっと読みづらくなる。
⽂字の多い漫画を描いていて⾔うのもなんですけど、僕は⼩説を読むのが苦⼿なんです笑
縦の字が⻑いと、どこ読んでたかなって、ときどき分かんなくなるときあるんです。だから、僕の場合は12⽂字だと。だいたい違和感なく次の⾏の上に⾏けます。多分、少年誌は⼤体それくらいかなと思います。
あと、どんなにセリフが多くても、普通のセリフの⽂字は⼩っちゃくしないようにしてます。
全部同じ⼤きさにするのが基本です。⼤⼩紛れているとまず読みにくいですし、⾔いたいことや、強調したいセリフを⼤きくしても⽬⽴たないからです。
多くなってしまいがちな、セリフをどう削るかですが、僕は⾃分でセリフ読んでます。読むと⾃分の⽿に⼊ってくるから、必要か不必要か⾒分けやすくなる。すごい⾯⽩いギャグだけど、多いなってときは削ったりします(笑)またいつか描けばいいなと思って、全部出し切っちゃうようにしないこともあります。
⽂字に合わせてフキダシをでこぼこさせているのは、なるべく絵を描きたいからです。僕は、ギリギリまでQ数表で計ってギリギリまで⼊れるようにしています。
あと、キャラが居ないときは、僕は絶対吹き出しの中に顔描いてます。分かりやすいように。
以上が青山剛昌先生によるフキダシとセリフのテクニックになります。他にもコマの置き方やアクションの描き方など続きを知りたい方は、2023年6月10日(土)13~18時に神奈川で開催される"サンデーBASE"に参加しよう!
■サンデーBASE開催!あなたの作品の持ち込みを受付!
開催日程:2023年6月10日(土)13時~18時
開催場所:TKP横浜駅西口カンファレンスセンター(B2階カンファレンスルーム1、4)
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上記以外も相談可能です! ご希望の日時を気軽に相談してください!
当日は予約時間の5分前に小学館2階受付へお越しください。
※予約時間19時半以降の方は小学館・1階防災センター側入口よりお越しください。
予約電話番号
TEL.03-3230-5480
少年サンデー編集部の住所
〒101-8001
東京都千代田区一ツ橋2-3-1 小学館
■青山剛昌先生 プロフィール
鳥取県出身の漫画家。日本大学芸術学部を卒業。小学館新人コミック大賞にて入選しデビュー。現在『名探偵コナン』を少年サンデーにて連載中。
■名探偵コナン
世界的推理小説家の父を持つ高校生探偵・工藤新一。数々の難事件を解決してきた彼は、ある日、幼なじみの毛利蘭とデートの途中、謎の黒ずくめの男達の取引を目撃してしまった!! 証人を消すべく毒薬を飲まされた新一は、何とか命をとりとめたものの、子供の姿になってしまう…! 工藤新一が生きていると組織に知られると、周りの人間まで危ない!!
彼は「江戸川コナン」と名乗り、難解な事件を解き続ける。全ては謎の組織の正体を突き止め、工藤新一としての自分を取り戻すため… この世に解けない謎なんてあるはずが無い! 迷宮なしの名探偵、真実はいつもひとつ!!
引用元:週刊少年サンデー『名探偵コナン』作品紹介ページ
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