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コラム
2021年3月31日

週刊少年マガジン編集者が語る!新人賞や持ち込みで見るポイント




週刊少年マガジン編集部 高長佑典 様
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マガジンデビュー
DAYSNEO
質問箱


●プロフィール
ビッグコミックスピリッツ(小学館)、ゲッサン(小学館)にて漫画編集を経験後、2018年に講談社へ転職。
現在、週刊少年マガジン編集部に勤務。
●担当作品(執筆時点)
『それでも歩は寄せてくる』『チャンドラハース』『ダイヤのA actⅡ』『恋と嘘』『フェチップル』『29歳独身中堅冒険者の日常』『UQホルダー』

  


※本記事は高長様より許諾をいただき、高長様個人のnoteから転載および再構成しております。

前回の『担当編集は作家と打ち合わせで何を話すのか』についての記事はこちら!


高長と申します。今回の記事では新人賞や持ち込みで見るポイントについてお話しします。

特に新人賞には「審査」という言葉がついてまわるので、非常に硬くなるというか、身構えてしまう方が多いようです。中には怖いという方もいらっしゃいますが勿体ない!僕らがやっているのは「審査」ではなく「発掘」です。絵とか構成とか、項目に分けて点数つけているわけではなく、まして減点法で採点しているわけでもありません。はっきりと言えば「良いとこ探し」をしています。

マンガは絵とか構成とか演出とか、技術が高いだけでは面白くなりません。 何より大事なのがアイデア(=面白い要素、伝えたいポイント)で、技術はそれを見せる、伝えるためのもの。はっきり言えば、技術は担当についてからでもいつでもいくらでも磨けます。

もちろん技術も見ているのですが、それ以上にアイデアはあるか、感情やキャラクターへの愛、物語へのこだわりなどは伝わってくるかを一番に見ています。わかりやすく言うと、「面白い」はもちろん高評価、「面白そう」も高評価です。「面白くなりそう」「面白いもの描いてくれそう」ここの原石を見抜くのが編集者の腕の見せ所であり一番楽しい部分ですね。なので持ち来みでも投稿でも、「〇点、△点…」という感じで読んでいるのではなく、「何を見せてくれる?どんな”面白い”を持ってるんだ…?」と問いかけながら読んでいるイメージです。書店で何か面白いマンガはないかな~?と探している時と同じだと思います。

よく「怖くて持ち込み行けない」「実力がついてから投稿する」などの意見を耳にします。おそらく怖い編集者にぼろくそにダメ出しされるイメージがあるのでしょう。気持ちはわかるのですが勿体ない!持ち込みや投稿は面接や採点ではなく、良いところを見つける場であり、もっと言うと編集者とのマッチング(感性などが合うかどうか、一緒に仕事をしたいかどうか)の場でもあるのでチャンスしかないのです。仮に合わない編集者に当たって、悪い評価を受けたとしても実力や才能が奪われるわけではありません。合わない編集が判明した、度胸や経験が身に着いたという点ではプラスなのです。そこまで思うのは難しいと思いますが。

長くなりましたが、持ち込みで一番大切なことを。 慣れないうちはとにかくたくさんの編集部、編集者に見てもらいましょう。数撃ちゃ当たるというわけではないですが、まずは経験値をたくさん積んで作品を見てもらうことに慣れ、相手(編集者)が作品を読むときの読み方を観察できるようになるといいですね。そうすると感想やアドバイスもリラックスした状態で聞けると思います。緊張すると悪い部分しか覚えてなかったりするので。 運悪く合わない編集に当たってしまったとしても、再度電話をすれば大抵は別の編集が見てくれると思います。この雑誌で描きたい!というのがあるならば、一度の持ち込みで挫ける、諦めるなんてもったいない!

執筆時、ネーム原作賞の審査中でしたが、普段の新人賞とは違う、純度100%アイデアに特化した作品を読むのも違った刺激と楽しみがありますね。

ありがたいことに、ネーム原作者を目指す方からの「ネームを見てください」という持ち込み、相談も増えました。こちらいつでも募集中ですのでお気軽にご連絡ください!

そして漫画家を目指す方からの持ち込み、相談も募集中!…なのですが。 同じく「ネームでの持ち込み」について気になることを。 最近、ネームでの相談や持ち込みが増えました。お声がけいただくのは嬉しいのですが、はっきり言いますと連載経験者や連載コンペを目指している方、作風が固まっている方以外はおすすめできません。

確かにネームを見て、「ここはこうしたらいい」的なアドバイスを送ることはそう難しくありません。新米の編集者でもできることではあります。ただこれから新人賞に出すとか担当編集者についてもらうのが目標というという地固めの段階でネーム相談を行ってしまうと、見せ方のテクニックが先行したり他人(編集者、セオリー)の癖がついてしまうなど、デメリットもあると感じています。持ち込みは自分の個性や実力をアピールする場なので、原稿を見て持ち味をきちんと理解していないと個性を奪うアドバイスにもなりかねないのです。

おそらくネームで持ち込みをしたい新人さんの多くは不安なんだと思います。原稿を描いてから良い結果が出ないのは辛いし、できるだけ失敗なく最短距離で結果を出したいと思う気持ちはわかります。 ですが、漫画家になる上で一番大切な「個性・持ち味」は原稿を描くことでしか磨かれないと思っています。絵ではなくアイデアで勝負したいという方も、結局そのアイデアは絵で見せるものなので、原稿を描かないと伝え方がわからないまま宝の持ち腐れになってしまいます。

そして何より、マンガを描きなれていない時期こそ、原稿を描くことを楽しんでほしいです!当然ながら新人賞や担当付き、読切や連載などステップアップするにつれ期待と同時に要求も高くなっていきます。「マンガを描きたい、原稿描く楽しみモードに入りたい!」と強く思っていないと打ち合わせやリテイクはどんどん辛いものになり、目標を見失ってしまう人も…

回りくどい言い方になってしまいすみません。だけど本音はまだ見ぬ面白い作品をたくさん見たいです!ネームで持ち込み・相談を希望される方はぜひ過去の作品を一緒に拝見できると、作風や持ち味がわかるのでお話ししやすいです。お待ちしています!!

次回は質問箱にいただいた漫画家さんのお悩み相談について語っていきます。
記事はこちら!





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転載元:高長佑典様note