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コラム
2021年12月23日

【アルファポリス】プロ漫画家インタビュー!デジタル漫画制作スタイルとテクニック/三輪ヨシユキ先生

アルファポリス 漫画家 インタビュー



数万人を巻き込んでデスゲームと化したオンラインゲーム「THE NEW GATE」は、最古参プレイヤー・シンの活躍によりついに解放のときを迎えようとしていた。しかし最後のボスを倒し脱出することができたと思った瞬間、突如未知の光を浴び、500年後のゲーム世界に飛ばされてしまう!最強プレイヤーの新たなる無双バトル伝説開幕!
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三輪ヨシユキ/漫画
長崎県出身。「神と一緒に」(スクウェア・エニックス、全4巻)で連載デビュー。躍動感ある絵柄と迫力ある構図で魅せる実力派作家。
風波しのぎ/原作
千葉県出身。本作『THE NEW GATE』を2012年初頭からWebで公開し、2013年12月、同作で出版デビューを果たす。



机には向かわない。自分の描きやすい場所で集中して描きたい!


――さて今回は、作画の工程をお聞きします!作画に使っているソフトは液晶タブレット「Cintiq Companion 2」いわゆる液タブ使用とのこと。前回、机に向かって仕事するのは苦手だとおっしゃってましたが、普段どんなところで描いているのですか?

三輪ヨシユキ
はい、リビングのソファーで描いています。犬ケージの横が私の定位置です。まず、ソファーに座って、膝に板付きクッションを載せて安定感を確保、そして最後に液タブを置いて作業します。たまに座椅子でも描きますが、その時は体育座り状態で描いています(笑)。机は使いません。

――えーっ!! そんな体勢で描いていたんですか? 身体いたくなりませんか? 腰とか大丈夫ですか??

三輪ヨシユキ
全く問題なく。休憩も取ってますし。ただ身体は大丈夫なんですが、別の問題が…。集中し過ぎてペンが走り、いつの間にか6時間経っていて息子の迎えの時間だ! と、あわてて家を出る、なんてことをやらかすこともあるので、そっちの方を注意しています。


実際にソファーに座り、膝に液タブを載せての作業風景。三輪さんの視点からだとこんな感じ。

――はあー、すごい集中力なのですね。それではペンの太さの設定や、良く使うデジタルトーンなどを教えていただけますか?

三輪ヨシユキ
ブラシは、デジタル作画をしている先輩からいただいたものを使わせていただいています。…ので、実はよくわかっておらず、若干変えたくらいであとは、そのまま使用しています。ブラシサイズは2.00、筆圧は5段階で4と、変えたのはそれだけかと。

――ご自身で、作成、調節はしないのですか?

三輪ヨシユキ
私は、あるものを最大限に使いこなすようにしています。……すみません、面倒くさがりなだけです。ですが、今の設定はアナログ感が出ていて重宝しています。

――筆を選ばずと言った感じですかね(笑)

三輪ヨシユキ
そのようにしておいてください(笑)。そしてトーンですが、基本は40Lと60L、画面に変化がほしいときに濃淡グラデーション、たまに柄(砂など)というのが基本です。色々なトーンを多用するとキリがないし、私の絵柄では画面がグレーっぽくなりすぎて読みにくくなってしまうので避けています。重ね貼りはモアレに注意しつつやりますが、ドットで目がチカチカするので最低限にしています(笑)。シンプルに尚且つ効果的に陰影を表現できるように心がけてるんです。60Lの10%は、主に人物の影などに、それ以外は%を変えて色付けするイメージで貼ります。UPの時や手前に大きくある構図などには影に40Lかそれ以下のものを使用するなど、ドットの大きさや濃淡で表現をするようにしています。


3コマ目の顔のアップに使われているトーンが40L。その他のコマの顔や首、目元などが60Lのトーン。

漫画は絵で表現するものなので、なるべく文字を少なくする。


――では今度はネームのことをお聞きします。ネームは、どこで考えますか? また、どこで考えると出来やすいですか?

三輪ヨシユキ
ネームもソファーで考えることが多いですね。出来やすいところは……、私が教えて欲しいです(泣)。ネーム、ペン入れ、仕上げの作業工程で、ネームが一番頭を使うので時間がかかるんです。漫画は絵で表現するものなので、なるべく文字を少なくするように構成しています。なので、原作小説を漫画に起こす時にテンポを崩してしまう箇所を削ってゆく作業が中心です。入れられないエピソードがあるのは、原作者さんと原作ファンの事を考えると申し訳ない気分になりますね。ただ、小説をそのまま漫画にするとダイジェストにしかならないですし、やはり漫画として読みやすさは必須事項なので、楽しんでもらうためにも泣く泣く割愛しています。

――確かに読みやすさは重要ですよね。ネームはどういう作業順で行っていますか?

三輪ヨシユキ
私の場合、小説の該当箇所を1度読み、ページ割とおおまかな枠線、フキダシなども頭の中で決め、2度目は、その回の見せ場をメインに、さかのぼってページ割を調整し構築し終わったら、液タブに一気に描いてゆきます。

――なるほど、まずは粗く設計図を構築して、そこから見せ場を中心に調整してゆくのですね! ネームの次は、下絵作業がなく、いきなりネームをもとに線画ペン入れ、というか線画一発描きと言った方がいいのかもしれませんが、に入りますが、何からペンを入れ始めますか?

三輪ヨシユキ
まずは、人物から始め、その後背景、という流れです。人物は輪郭を決めてから鼻、目を描き細部を詰めてゆきます。あ、アオリや斜めからの構図などは、鼻から描く事もありますね。パースが効いているのでバランスを考えるために中心となる部分からアプローチした方が、描きやすいです。でも顔描いたら手、とか描き順はめちゃくちゃな時もよくあります。最初のページから描くことはまずないです。特に感情をしっかりと表さないといけないコマからペンを入れ始めることが多いですね。この人物を描く作業が一番楽しい瞬間です。逆に背景は、描いていると疲労感がドッと出るので、描くのを楽しみにしている人物のコマを残しておいて、背景を描くのに疲れたら、この取っておいたコマを描いてリフレッシュしたりします。


原作小説を横に液タブでネームを描く。原作小説には細かく書き込みがあるのが伺える。

――背景は、どういった時に入れますか?

三輪ヨシユキ
背景は、主に場面転換した時のはじめのコマに入れます。読者に登場人物達がどこで何をしているのかわかるように意識して描きます。そうすれば全コマに背景を入れなくても成立すると思っています。アシスタント時代に先生にも言われ、気づいたことですが、自分の絵の場合背景は、1ページに3分の1入っているくらいが、読みやすいですね。


人物のペン入れを嬉々として入れてゆく三輪さん。ペンが走りあっという間に人物のペン入れが仕上がってゆく!

――確かに、場面が切り替わった時に背景がないと何をしているか全くわからなくなり、読者が混乱してしまいますものね。それに全てのコマに入れてしまうと人物に目がいかなくなって目が滑るような感覚に陥りますよね。

三輪ヨシユキ
そうなんです、全部のコマに入れてしまうと、かえって画面が煩雑になって読みにくくなるので、バランスが重要だと思っています。もちろんガッツリ背景描いてても読みやすい作家さんはいらっしゃるので、それは描き方が上手いんだと思います。私はダメでした(笑)。…まあ、読みやすさを追求してわざと背景を減らしたら、原稿送る前の最終見直しで「やりすぎて画面が白い! これは背景追加しなくちゃ!!」とあわてて描き入れることも(笑)。背景は、今も試行錯誤しながらバランス調整中ですね。

――他に注意している点とかありますか?

三輪ヨシユキ
顔漫画にはしないというところでしょうか? 会話中心になると人物の顔やバストアップばかりになってしまいがちですが、かならずアングルを替えたり、引きの絵を入れたり、読者が飽きないように注意しています。


会話シーンでも思い切り寄って口元で表現したり、引いて人物の位置関係を説明したコマを配置している。

面倒くさがり屋だったから、自分的最短ルートで作業が早くなった!


――では、ペン入れは1日何ページぐらいですか?

三輪ヨシユキ
人物だけなら、だいたい5、6ページ、調子がいいと10ページいける時もあります。ただ、やはり背景とベタ、効果線なども合わせると10日ほどかかっているので、平均するとだいたい3ページくらいになるでしょうか。


このネームから、まず枠とフキダシにペンを入れる。

――ベタと効果線は仕上げではなく、ペン入れ時に入れてしまうんですか?

三輪ヨシユキ
はい、その方が臨場感と言うか緊張感と言うか、画面の雰囲気を掴みやすいんです。それとこの時に見開き単位で白黒のバランス配分も考え、仕上げのトーン貼り部分もある程度考えておきます。


そしてペン入れ一発描き。この時ベタを入れる箇所を×印で入れてゆく。

――だから、仕上げの日数が1日から2日足らずだったのですね。驚異的な速さでびっくりしていたのですが。

三輪ヨシユキ
もしベタと効果線を仕上げに含むとしたら、トーンと合わせて、おそらく仕上げ作業は5日くらいかかると思います。同じページを何度も行ったり来たりするのが面倒ですので、私にとっては、この作業を別でやるよりは、やはり一緒にやってしまった方が効率的ですね。


ベタ&背景を入れ、画面のメリハリを考慮。コマの真ん中に絵が密集してしまったので間に隙間を作るため、左のコマを反転。

――あー、なるほど、行ったり来たりすることのロスを極力減らしているのですね。

三輪ヨシユキ
ええ、面倒だからだったのですが、結果的に効率的になったようです(笑)。というか、むしろ面倒くさがり屋だったから、自分的最短ルートで仕事をしようとして各作業が早くなったと言えるかもしれません。


最後にトーンを貼ってゆく。この作業は通常は仕上げ時に一気に行うが今回は特別に仕上げまで一緒に行っていただきました。

――面倒くさがりの方向性が、さぼる方向ではなく、よりよくしてやろうという方向性に向かっていったのが、良い結果を生んでいるようですね!

三輪ヨシユキ
あ、確かに。絵を描くのが好きなので、その部分でさぼろうという考えは浮かびませんでした。どうしたら絵に集中できるか? そればかり考えていたので効率化が図れたのかも。あとは背景をどうにかできると、さらに効率があがるのですが。背景だけアシスタントさん雇いたい気分になる時もありますね(取材当時、アシスタント不在)。それで好きな人物部分をどんどん描くとかできたら、最高なんですが。

――アシスタントさんを入れたりすることは、考えてはいないのですか?

三輪ヨシユキ
ずっと一人で描いてきましたが、たまにしんどいのでそろそろ誰か手伝ってくれる人探そうかなぁー、とか考えることもあります。人物部分は自分がペン入れしたいので、背景専門でお願いしたいですね。ただ、地方在住で来ていただくのは難しい。デジアシさんという手もあるのですが、私が描いて欲しいものの説明がきちんとできるか、そもそもデジタル作業自体にまだ自信がないという…(笑)。それと作画スピードに関しては、作家仲間から言われて気づいたのですが、私はかなり早いらしいんですよ。それで注意されるのが「仮に背景をアシスタントに依頼したとしても、自分の作業スピードの感覚で仕上がってくると思うな」ということです。自分の描き終わる時間は大体読めますが、人に頼むとなるとそこが予定通りにいかないこともあるんだなぁと考えると、なかなか踏み切れません。でも現状、「子供の看病で作業ができない=作業完全ストップ」という事もありえるので、アシスタントさんがいると何かしら進行できるっていうのは、担当さん的にも(笑)、助かりますよね?

――(笑)。でも、確かにアシスタントを雇うとなると説明するのもひと苦労になる場合がありますし、絵的な意味でも性格的な意味でも相性が合う合わないというのもありますしね。

三輪ヨシユキ
まあ、もう少し一人で頑張って、いよいよこれは手が足りないとなった時に探そうと思います。その時はアドバイス&ご協力を仰ぐと思いますのでよろしくお願いいたします!

――わかりました、最大限ご協力いたしましょう。次は担当編集とのフリートークをお届けします。本音でお願いいたします(笑)

三輪ヨシユキ
はい!本音ですね(笑)。頑張ります!


そしてまた、人物ページの仕上げに向かう三輪さん。長い取材だったためか、ケージの中のワンちゃんは、いつの間にか眠りに(笑)

自分で描いてみたいのは、エログロだったりします(笑)


――ここからは、担当編集とフリートークです! では早速、子供の頃、ほとんど漫画は読まなかったとのことでしたが、初めて漫画を買ったのはいつ頃で、作品はなんだったのですか?

三輪ヨシユキ
初めて買った漫画は、専門学校在学中に発売された「SLAM DUNK」完全版(井上雄彦/集英社)ですね。アニメから入ったのですが、当時漫画を買う、という文化(笑)がない家に育ったので、ジャンプ自体もコミックスも買っていなくて。ですが、この完全版は、雑誌連載時に載ったカラーも収録、さらに表紙描き下ろしとあって、即買いました!

――どこが魅力だったのですか?

三輪ヨシユキ
まず絵!あれだけのキャラクターが出ているのに、描き分けがすごい。筋肉の躍動感や線の柔らかさと硬さを斜線であらわす手法に圧倒されました。また、キャラの背景もしっかり描かれていて、それぞれがこの世界で生きていると分かるのが魅力的でしたね。バスケットは体育の授業でやったくらいで、どちらかというと苦手だったのですが、そんな私でもしっかりとその世界に引き込まれるんですよ。そして、それぞれのキャラ達に感情移入できる。ひたすら衝撃的でした。

――やはりまず、絵に反応するのですね。では他にも好きな作品などはありますか?

三輪ヨシユキ
「ドラゴンボール」(鳥山明/集英社)、「幽遊白書」(冨樫義博/集英社)、「らんま1/2」(高橋留美子/小学館)、「うしおととら(藤田和日郎/小学館)」、最近ですと「乱と灰色の世界」(入江亜季/KADOKAWAビームコミックス)ですね! 本屋で見かけてジャケ買いしましたよ! 色の塗り方、線の強弱の描き方、独特のコマ割など、すべてがこんな感じで描いてみたい! と、とても憧れています。なんか好みの漫画で世代がわかりますね!(笑)

――(笑)。「乱と灰色の世界」で特に意識した部分ってありますか?

三輪ヨシユキ
そうですね、特に人物の線の描き方が素晴らしいと思っています。あんな風に血が通っているような柔らかさを線で表現したいですね。

――ということは、後々は「乱と灰色の世界」のような現代ファンタジーみたいな作品を描いてみたいですか?

三輪ヨシユキ
いえ、自分で描いてみたいのは、エログロだったりします(笑)

――ええ!? また随分とすごいところに…。

三輪ヨシユキ
スプラッタ系とか、ゾンビ系の映画が好きなので。ほら、少し前のB級ホラー映画って、流血とエロがセットって多かったじゃないですか。あんな感じで、血がドバーッ、フェロモンムンムンって感じのやつとか挑戦してみたいですね(笑)。あ、あと「闇金ウシジマくん」(真鍋昌平/小学館)や「新宿スワン」(和久井健/講談社)のような裏話系も結構、読むのが好きなので、そっちのジャンルも面白いかも。

――おおっ、アンダーグラウンド系も。どれを描くにしてもなかなかハードな作品になりそうですね。

三輪ヨシユキ
そうですね、バイオレンス&セクシー(笑)。でもまあ、どれを描くにしても詳しいわけではないので、原作付きでないと難しいですね。というか、いままでのインタビューでも言ってきましたが、私は自分の持ち味で漫画界で勝負するために、絵に集中する事を選んだので、それ以外は今のところやる気はないんです。だから良い原作があればという感じですね。


漫画からではなくアニメで好きになった作品を後追いで読んでいる場合が多いとのこと。

ペットたちは、猫2匹、犬1匹、金魚2匹の大所帯。


――なるほど、そういえば漫画家に、もしなっていなかったとしたら何をしていたと思いますか?

三輪ヨシユキ
うーむ、他にできることがないので漫画家以外は……、あ、中学生くらいの時、シャチのトレーナーになりたいと思ったことがありました!

――えっ? それはまた、なぜですか?

三輪ヨシユキ
実家が海に近くて、泳いだり、釣りをするのがもともと好きだったんですよ。で、修学旅行でシャチやイルカのショーを観て「おお! トレーナーだったらシャチと一緒に泳いだりできて楽しそうだな」と漠然と思ったんですよね。でもどうやったらトレーナーになれるのか聞いてみたら、獣医資格だとか、潜水士資格だとか、あった方がいいとかで、いろいろ勉強しなくちゃいけなさそうになって、それでやめました(笑)

――海が好きだったんですね。でもイルカじゃなくてシャチだったんですか?

三輪ヨシユキ
シャチは、あのお腹側白と背中黒のツートンカラーがすごく気に入って! あの色合い好きなんですよ。眉毛があるみたいな顔可愛くないですか? それと同じ理由で眉毛、白黒、さらにはモッフモフであるシベリアンハスキーが大好きで、戸建てに引っ越したのをきっかけに飼いはじめました!かわいいですよ。めっちゃ食いしん坊ですよ(笑)

――おお、ハスキー犬! ペットは、猫2匹と犬1匹(取材当時)と一緒にくらしていますものね。一番古い付き合いは、猫ちゃんですか?

三輪ヨシユキ
ええ、オスのキジトラの猫が一番古い付き合いで、出会いは、専門学校時代の友人が、捨てられていたのを拾ったんですが、飼えないという事で、それを私が譲り受けて引き取ったんです。とてもしっかり者で、ある時、息子を叱った時に、すごい勢いでシャーッって怒られたことがあります。その時ハッとして、きっと叱り方が、怒りにまかせてのキツイ叱り方になっていたんだなとすごく反省して、息子に謝りましたね。普段はかわいい息子のような感じですが、時に親のように、時に兄のように見える時があります。どんな時も私に寄り添ってくれます。

――白い猫ちゃんはどんな感じですか?

三輪ヨシユキ
白の子は、やんちゃ坊主です。ごはんの時にはすぐ寄ってきますが、それ以外は気まぐれで、なでようとしても気が乗らないと、ダーって走り去っていって触らせてくれない。寄ってくるのはごはんの催促と冬の寒い時期に「飼い主〜、暖房器具になれ〜」って感じで近寄ってくるくらいです(笑)

――それはそれでかわいいですね(笑)。ハスキー犬は?

三輪ヨシユキ
ハスキーの子は、好奇心旺盛ですね。まだまだ子供なので(取材当時)、色々なことに興味を持ちます。散歩できるまでには成長してきましたので、公園に息子とハスキーと一緒に散歩しにいくのが楽しいですね。これからどんどん大きくなってゆくので楽しみです。息子の情操教育にも良いと思います。

――確かに一緒に育ってゆくのはとても良いかもしれませんね!

三輪ヨシユキ
あ、まだ家族がいました。息子が縁日で掬った金魚も2匹います! 縁日で掬う金魚はすぐに死んでしまうイメージですが、結構元気で、大きく育っています。

――ではペットたちは、猫2匹、犬1匹、金魚2匹の大所帯ということで(笑)

三輪ヨシユキ
ええ、大所帯で楽しい毎日です!


それぞれ個性的(金魚含め)でとても癒される。

描けば描くだけ上手くなるが、漠然と描くのは時間の無駄。


――では「THE NEW GATE」についてお聞きしたいのですが、ご自身で「THE NEW GATE」をここまで描いてきて、気に入っている絵やシーンなどは、どこらへんになりますか?

三輪ヨシユキ
13話のシュニー登場シーンである「シュニー様!!」という見開きや14話の二人が再会してから、最後のページでシンが「ただいま」と言い、シュニーが「おかえりなさい」と言う一連のシーン(編注:コミックス3巻28ページから36ページ)とか、キャラ同士の見せ場のシーンは、嬉々として描きました!


三輪さんのお気に入りシーン1は、コミックス2巻170ページのこちら。


お気に入りシーン2は、コミックス3巻28ページから36ページ。

――実際このふたつのシーンは、アンケートでもかなり人気がありましたね。

三輪ヨシユキ
それは嬉しい! シュニーはおそらく原作でもファンが多いキャラで、ファンの方ひとりひとり、それぞれのシュニー像が出来上がっていそうで「これはシュニーじゃない!」と言われないか、ひやひやしながら描いた部分もあったんですよ。喜んでもらえたのは励みになります!

――バトルシーンも魅力のひとつですが、そちらはいかがですか?

三輪ヨシユキ
バトルシーンは今のところまだ気に入っていると言えるところまではいっておらず…。まだまだ苦手なので、今後はそこも力を入れていきたいと思っています。特に原作小説3巻ファルニッド獣連合のジラートと再会するシーンは、すごく描くのを楽しみにしているんですよ! 連載前に原作小説を送っていただいた時にここを読んで、脳内でビジュアルが、バーッて広がって「絶対描きたい!」「ここをカッコよく描くためにバトルの勉強しよう!」と思ったくらい好きなシーンなんですよね!

――それは、楽しみです! 他に注意している点などありますか?

三輪ヨシユキ
小説を読んだ時のドキドキワクワク感、それを絵にした時に「漫画になってしょぼくなった」と言われないよう心掛けています。あとは、この間、Kさん(担当編集)に注意された、フキダシの大きさですね。あれ、自分では気が付かなかったので、こういった漫画家が気づき辛いところを、編集さんが言ってくれると助かりますよ。

――あれは、本当にもったいないと思ったので。

三輪ヨシユキ
いろんな編集者さんと仕事をしてきましたが、私は比較的クールな編集さんと仕事してきたのか、完成原稿を渡してもあまり感想をいってもらったことがなかったんですよ。そうするとだんだんこれでいいのか迷いが生じるんです。でもKさんは、いいところを必ず言ってくれるし、逆にフキダシの時のように違っているところは、はっきりと、これは変なので直しましょうと言ってくれる。

――いやこれは、三輪さんの絵が素晴らしいので、その持ち味をしっかりと読者に伝えたいからですよ。人物の表情の描き方とかすごい魅力的なのにかくしてしまっているとか、絶対もったいない。

三輪ヨシユキ
そう、この言い方。「私は三輪さんの絵が好きなんです。だからその絵の魅力を削ぐようにフキダシを絵にかけるのはやめましょう、もったいなさすぎる!」って。これ言われたら、おお、そうか、それじゃあ修正するしかない。ってなりますよ(笑)。本気で「よりよく進化していきましょう!」というスタンスで話してくれるんですよね。共に作品に取り組んでいるのがわかり、本当にありがたいなと思います。……なんか褒めあってて恥ずかしいですが(笑)

――ええ、話題を変えましょう(笑)!コミックス3巻には、描き下ろし特別編「レピカ」が入りますが、その魅力は何でしょう?

三輪ヨシユキ
なんといってもシュニーとティエラ美女ふたりが主人公な点ではないでしょうか。しかも本編の冒険メインの話とは違い、月の祠での日常を切り取っているのも魅力ですね。美女たちの共演!ぜひ楽しんでもらいたいですね。

――そうですね、コミックスでしか読めないのでぜひ、楽しんでいただきたいですね!それでは10年後はどうなっていたいですか?

三輪ヨシユキ
10年後は、そうですね、漫画の仕事を安定して続けていられたら幸せです(笑)。あ、それと「THE NEW GATE」がアニメ化しているといいなと思いますね! それで漫画家飲み会の時に、「THE NEW GATE」の漫画描いてる三輪さん!って認知されるともっと嬉しい(笑)

――ぜひ、目指しましょう! それでは最後に未来の漫画家へのメッセージをいただけないでしょうか?

三輪ヨシユキ
メッセージ……、アドバイスなどできる立場ではないですが、絵は描けば描くだけ上手くなると思います。ただ、漠然と描くのは時間の無駄です。しっかりと自分が届けたい読者を考えて、その方々に楽しんでもらえる絵柄や線を追求して、行動してほしいと思います。

――全くその通りですね。時間を漫然と浪費せずにしっかり読者を定めて、それに一番合う作品作りや目標を持って行動してほしいですね!長いインタビュー取材、本当にありがとうございました!




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