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コラム
2019年7月11日

マンガ家の仕事にはどのようなものがある?仕事にするために必要なことは?

漫画家は人気職業のひとつですが、仕事の内容を具体的にイメージできる人は多くないようです。今回は漫画家の実際の仕事や、また仕事を得るための方法について解説していきます。

 

漫画家の仕事にはどのようなものがあるの?

 

漫画は日本が世界に誇る文化です。かつては子どもの娯楽と考えられていましたが、現在では大人も含めた幅広い層に支持されています。

そんな漫画家ですが、仕事の中身はさまざまです。活躍の場は雑誌や書籍だけにとどまらず、広告やWEB・アプリなど媒体を問わず拡大しています。

どんなものがあるのか、具体的に見ていきましょう。

(1)商業漫画

雑誌や書籍などに掲載する漫画を描くお仕事です。雑誌で連載を続け、作品が一定の量を超えたら単行本が発売されます(単行本にならないケースもあります)。

基本的には雑誌による活動がメインとなりますが、子ども向け学習教材の中にある漫画のように書籍専門の漫画家も少なくありません。

漫画家として大成するのは大リーグ選手になるよりも難しいといわれるほど狭き門ですが、それだけヒットしたときのリターンも大きくなります。アニメ化やグッズ化ともなれば、さらなる収入アップが望めるでしょう。

(2)Web・アプリ漫画

インターネットの発達に伴い誕生した漫画の新しいビジネスモデルです。 月額料金または一話ごとに課金する方式や、無料で漫画を読めるようにして広告費で収益を出す方式などがあります。

商業誌と比べて印刷や流通にかける費用がないことから、大手出版社をはじめ、ベンチャー企業の参入も増えているようです。

また最近では電子書籍の登場によって個人で出版する漫画家も増えています。出版不況といわれていますが、漫画家サイドから見れば収入を得やすい時代といえるでしょう。

(3)広告漫画

企業公式サイトに載っている商品の説明漫画、ダイレクトメールに載っている宣伝漫画、チラシに描かれている漫画など、広告目的で用いられる漫画です。 どちらかというと単発の募集が多く、また単行本になることもほぼありません。 漫画家というよりはイラストレーターに近いお仕事です。

 

漫画の仕事をするために必要なことは?

 

それでは漫画家として活躍している人は、どのようにしてお仕事を依頼されているのでしょうか。 漫画には「商業漫画」「Web漫画」「広告漫画」などさまざまな種類がありますが、それぞれにお仕事を依頼される経緯が異なります。

ひとつずつ見てみましょう。

●商業漫画

まず商業漫画の場合は、作品を出版社に持ち込むのが一番の近道となります。 画力・ストーリー・テーマ・コマ割り・キャラクターの魅力などをチェックしてもらい、そこで編集者の方をうならせることができれば、そのままデビューすることができます。

ただし、現在プロとして活躍している漫画家さんであっても一度で合格したわけではありません。何度も何度も持ち込みをするのが普通です。同じ作品でも出版社によって評価が変わることがあるので、諦めずに持ち込みましょう。

最近はWeb漫画がきっかけで商業デビューするケースも増えています。SNSやブログに載せた漫画が話題になれば、編集者から「連載しませんか?」と声がかかることもあるようです。

 

●Web・アプリ漫画

Web・アプリ漫画の場合ですが、企業が立ち上げている有料・無料サイトに連載を持ちたいときは、商業誌と同じように審査を受ける必要があります。

Web・アプリ漫画という性質上、作品はデジタルデータで提出するのが一般的です。新人発掘としてオーディションを行なっている企業も多いので、積極的に応募してみましょう。

 

●広告漫画

広告漫画を描きたい場合は、漫画家・イラストレーター向けの仕事紹介サイトを利用しましょう。「イラスト関係の仕事を受けたい人」と「イラスト関係の仕事を発注したい人」をマッチングさせるサイトで、会員登録をすれば依頼を受けることが可能です。

ポートフォリオは多いほど依頼が増えます。なるべく載せるようにしましょう。

 

とにかく描くことが大切!

 

漫画家はイラストを描くだけではなく、同時にストーリーやセリフも考える必要があります。 漫画家としてプロデビューを考えている場合、イラストだけを描くのではなく、漫画を通して描くことが重要です。絵がうまければイラストレーターになることはできますが、漫画家にはなれません。漫画家になるためには漫画を描く必要があります。

漫画というと原稿に向かってペンを走らせているイメージがあるかもしれませんが、これは作業の一部に過ぎません。

漫画の制作には構想をまとめた「プロット」、キャラクターやセリフなどをおおまかに描いた「ネーム」、イラストの下地をつくる「下描き」、インクなどで線を入れる「ペン入れ」、そしてベタ塗りやトーン貼りといった「仕上げ」など、さまざまな工程があります。

漫画を描くということは、これらのすべてを通しで行なうことです。

上記の作業を何度も繰り返すことで、画力の向上、アイデアの出し方、きれいなコマ割り、盛り上がるストーリー展開など、漫画に必要なスキルをバランスよく学ぶことができます。

難しく考えるのではなく、まずは漫画を描くことから始めてみましょう。

 

(制作:ナイル株式会社)
(執筆:金子 昇平)
(イラスト:ゆうこ)

 




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