【モチコミonline】姉フレンドで連載！小鶴チカ先生編

漫画家を目指す方と、新たな才能を探している漫画編集者の打ち合わせ（持ち込み）のスケジュールをマッチングするためのサービス『モチコミonline』を運営しております。今回はそのモチコミonlineを通じて商業連載に繋がった小鶴チカ先生と持ち込みや新人賞を担当されている山崎様にインタビューを実施いたしました！実際に利用された方の体験談をご覧ください。

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―インタビューにご協力いただき、ありがとうございます。まずは小鶴チカ先生が漫画家を目指されたきっかけを教えてください。

小鶴チカ：
漫画家は、子どもの頃からの夢でした。 一度、挫折しましたが、夢を諦めきれず、再チャレンジしました。

―夢を諦めず再チャレンジされたのは素晴らしいと思います。商業連載に繋がり嬉しい限りです。今まで出版社への持ち込みや同人誌即売会で行われている出張編集部に参加されたことはありますか？

小鶴チカ：
「コミティア」や「京まふ」、専門学校の一般枠等の、出張編集部に持ち込みました。地方在住で、なかなか上京できないので、近場で開催される出張編集部はとても助かるイベントです。順番待ちの間、漫画家を目指している同志の方々を目にするのも、刺激になりました。

―地方在住だと都市圏での開催が多い出張編集部への参加は中々難しいですよね。そういった影響もあると思いますが、モチコミonlineに参加されたきっかけや魅力を教えてください。

小鶴チカ：
キッカケはマンナビさんのHPで広告を見たからです。魅力は持ち込む前に編集さんとのマッチングシステムがあるので、リラックスして持ち込みに臨めることです。

―モチコミonlineでは一度希望を出して、興味持たれた編集者と打ち合わせができる形なので、ある意味見込みある方という事前情報があるのは安心感につながりやすいかもですね。編集者のプロフィールを見て選択できる点も良いのかなと感じます。そこではどんな作品を提出されましたか。

小鶴チカ：
持ち込んだのは他社で没になった連載第１話目の完成原稿(42P)です。内容はお祈り記録更新中の就活生とある秘密を持つ起業家のオトナ少女漫画です。

―他社で没になっても、他出版社だと魅力的に見られることもあるので再活用するのは良いと思います。打ち合わせではどんなアドバイスがありましたか。

小鶴チカ：
モチコミonlineは持ち込む作品を先に提出しているので、面談が始まると同時に編集さんが感想メモを読み上げる感じでした。私が持ち込んだ作品は「設定とキャラがいい」との事でした。画力以外は褒められました。あと、年齢は関係ないと言っていただけました。年齢がコンプレックスだったので、嬉しかったです。自分で「年齢関係ない！」と言うのと、出版社・編集さんから実際に「年齢は関係ないですよ」と言われるのは言葉の重みが違います。

―後押しになる一言嬉しかったと思います。今回、別冊フレンド編集部を通じて姉フレンドでの連載につながりました。ここで連載を目指そうと思われたキッカケを教えてください。

小鶴チカ：
数年前、講談社さんの「DAYS NEO」という投稿サイトで、姉フレンドさんのコンペがありました。その時は落選しましたが、いつか姉フレンドさんで連載したいと思っていました。

―諦めずに挑戦する姿勢素晴らしいです。その姉フレンドにて連載となった「推しと、オトナの練習はじめます」は改めてどんな作品か教えてください。

小鶴チカ：
学業専念の為に芸能活動休業中の元子役の推しを、休業中も変わらず9年推し続けている主人公。ひょんなことから、大学生になった推しに出会い、“大人の頼み事”をされるラブコメです。

―"推し"とどんな展開になっていくか気になります。本作品は持ち込んだ作品をレベルアップしたのか、 担当編集と相談しゼロから作り上げたものでしょうか。

小鶴チカ：
新しく考えた企画です。 担当さんのお力を、これ以上ないくらいお借りして、ブラッシュアップしました。

―担当編集と一緒に協力して作り上げた努力の結晶ですね。連載開始となった今の率直な気持ちを教えてください。

小鶴チカ：
読者様に楽しんでいただけますように!!です。

―ありがとうございます。それでは最後に漫画家を目指される方に対してメッセージをお願いいたします。

小鶴チカ：
チャンスが訪れた時、全力で挑めるように、健康と体力作りを!です。以上です、貴重な経験をさせて頂き、ありがとうございました。

―続いては持ち込みと新人賞を担当されている山崎様に昨今の状況について、お伺いしたいと思います。編集部によって異なるところもあると思いますが、別冊フレンドの編集者に作品を持ち込む際、作品はどの程度のボリュームや資料を準備すべきでしょうか。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
持ち込み＆投稿にページ規定はありませんので、何ページでも大丈夫です！完成原稿を持ち込みいただければ基本的に十分ですが、もしカラーを描いたことがあれば、一緒に見させていただけると嬉しいです。

―確かに参考になりそうなものがあると編集者目線嬉しいですよね。他社で応募したけど成果が得られなかった完成原稿、ネームや原作企画書など、完成原稿以外でも持ち込みは受付されているのでしょうか。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
他社応募済み原稿、ネームの持ち込み大歓迎です！ネームの際は、一番最近の完成原稿、もしくは持ち込みネーム主要キャラの完成見本（仕上げ済）もご用意ください。今現在の画力を知ることで、より詳しいお話が可能になりますので。原作企画書や脚本での持ち込みをお待ちしています！

―他社向けとはいえ、一度作った作品を再び活かせるのは作家目線嬉しいですね！持ち込みではいろんな方がいろんな作品を持ち込まれると思いますが、よく見かける作品ジャンル、こういったジャンルも持ち込まれると嬉しいなど何か感じておりますでしょうか。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
現代舞台の少女漫画作品だけでなく、ファンタジー要素が入っていたり、BL・GL作品も増えてきました。傾向はむしろ多様化しており、一概には言えなくなってきたと感じています。別冊フレンドでは「笑って泣けてきゅんとする」作品であれば、ジャンルは問いません。作家さんの萌え・好きなものが強く現れたキャラ・設定の作品をお待ちしてます！

―「笑って泣けてきゅんとする」作品が集まることに期待ですね。持ち込みを受ける際に編集者としては、作品や作家性などいろいろ見られる場だと思いますが、重視しているポイントを教えてください。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
何か一つ作家さんの「これが好き！」が伝わるものがあるかどうかを一番に見ています。絵、キャラ、設定、セリフなど、ぜひご自身の癖を存分に描き出してみてください。

―ありがとうございます！夏休み期間も近く、学生さんが持ち込みするか考えてくる時期だと思います。学生さんに期待していることなどあれば教えてください。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
原稿が完成しても、「今のクオリティーでは持ち込みや投稿ができない」というお話をよく聞きます。せっかく完成させた原稿、誰にも見せずにしまい込んでしまうのは凄く大きな損失です。漫画は読者が読んでこそ、だと思っているので。ぜひ臆せず、いろんな編集部へ持ち込みや投稿をしてください。別冊フレンドはいつでも持ち込み＆投稿をお待ちしています！

―学生さんの持ち込みだけでなく、オンラインで気軽に持ち込めることから、他誌でデビューされた方、連載経験ある方の持ち込みもあると思います。そういった経験者に対してはまた違ったベクトルで求めていることがあると思うのですが、そのあたりいかがでしょうか。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
商業誌での経験がある方の持ち込みは実際に増えていますし、とてもありがたいことですね。ただ、”別フレ向け”として描こうとするあまり、ご自身の持ち味を削ってしまう方も中には見受けられます。最初の持ち込みは、変に”別フレ向け”を意識しすぎず、ぜひご自身の武器を活かした作品で持ち込みいただければ幸いです。

―持ち味が失われるのは惜しいですね。そのあたりのバランス感覚難しそうです。先程も触れましたが、近年は出版社に直接訪問する持ち込みに限らず、オンライン上で持ち込みできる機会も増えております。編集者として感じるメリットを教えてください。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
お住まいや働き方、ご家庭の事情など様々な理由で持ち込みができなかった方が、持ち込める機会が増えたと感じています。常に新しい才能と出会うチャンスを我々は求めていますので、シンプルに作家さんと出会える機会が増えたことが一番のメリットですね。

―今までは難しかった方が挑戦できるようになったのは嬉しいですよね。持ち込みの後の話もお伺いできればと思います。持ち込みを通じて担当編集が付いた後、次は具体的にどのようなステップになるのでしょうか。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
ここでは商業誌掲載経験のない方について触れさせていただきます。担当編集がついてからのステップは次のようになります。
①漫画賞でのデビュー
②読み切りを掲載
③連載
最も早いペースでは担当がついてから1年以内でデビュー、デビュー後も1年以内に連載スタート、という方がいらっしゃいます。もちろん人によってスピードはかなり異なります。デビューまで数年、デビューから連載まで数年、という方もいらっしゃいます。デビュー・連載それぞれの基準を突破された段階で次のステップに進んでいただく、という形ですね。

―具体的にありがとうございます。各々のペースで一歩一歩夢に向かって頑張ってほしいですね。最近は漫画連載できる媒体も多様化しておりますが、別冊フレンド本誌に限らず、他媒体への連載・掲載機会もあるのでしょうか。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
姉フレンド、Palcy、Kiss、BE・LOVE、なかよし、デザート、comic tint、ハニーミルクなど、講談社の様々な少女・女性読者向け媒体が連携していますので、別冊フレンドでデビューされた方が他媒体で描かれることも多くあります。

―チャンスが広がるよう連携されているのは素晴らしいですね。ぜひとも多くの漫画家志望者が連載に繋がるよう願うばかりです。最後に漫画家を目指されている方に対して、応援メッセージをお願いいたします。

持ち込み＆新人賞担当　山崎：
自分の「好き」を何より大事にして作品を描いてください。そして、その原稿をぜひたくさんの人に届けてください。私たちはいつでも新しい作品をお待ちしています！

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