マンダンラジオ出張掲載版#3 漫画のジャンル決めや描く際に使っている資料
■マンダンラジオ 漫画家2人が漫画について語るラジオ
漫画家として活躍されている安藤正基先生が中心となって、漫画に関するアレコレをテーマに様々なゲストを招いて、ゆるく楽しく語り合うラジオ企画!毎月下旬頃にYouTubeにて配信中!
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※2018年10月22日にYouTubeにて配信された内容を許諾を得て一部記事化内容を再構成しております。是非、本編アーカイブもご覧ください!
-自分ができるものはなんだろうと考えた
安藤正基:
一迅社の月刊ComicREXという漫画雑誌で『八十亀ちゃんかんさつにっき』という名古屋を舞台にした4コマ漫画を連載しています安藤正基です!
植野メグル:
KADOKAWAの少年エースという漫画雑誌で『はじめてのギャル』を描いている植野メグルです!
『はじめての』相手はギャルでした!? 新鋭が贈るギャルと付き合っちゃったラブコメ!「ギャルは土下座で頼めばイケる」そんな迷信を聞き、DTを卒業するため、クラスのギャル・八女に土下座告白したジュン。結果はまさかの大成功!! だけど、非リア少年のジュンは、ビッチなギャルに弄ばれる日々で!?
引用元:少年エース『はじめてのギャル』作品情報
安藤正基:
植野メグルさんとは同じ大学の先輩と後輩という関係なんですよね。そのクセで植野先輩と呼んでいます。
いやぁ、お忙しい中ありがとうございます!
植野メグル:
いきなりLINE飛んできて「ダメ元なんですけど今日の生放送大丈夫ですか?」と聞かれて「行けるー!」って返しましたね(笑)
安藤正基:
それが2時間前ですからね(笑)本当ありがとうございます!
それではやっていきましょうか。今回は『エッチな漫画を描いてる人って危ない人なの!?』というテーマで・・・
植野メグル:
なんで俺を呼ぶの(笑)
これはちると先生(ジャンプ+にて『マジメサキュバス柊さん』連載中)がいるときにやるテーマでしょ(笑)
安藤正基:
迷いましたけど僅差で植野先輩をお誘いしました!
はじめてのギャルって、ギリギリエロい漫画じゃないぐらいのエロい漫画じゃないですか。そういう漫画家って普段どういう考えを持って生きているんだろうと・・・道行く人々をそういう対象で見ているんじゃないかという・・・
植野メグル:
見ないよ(笑)半分わかっててテーマにしたでしょ!でも、勝手なイメージだけど、こういう作風の漫画家ほどめちゃくちゃ真面目な印象な気がしますね。
安藤正基:
なるほど。一般的なイメージだと、エロい漫画を描いている漫画家って「デュフフww」みたいなイメージがどうしてもあると思うんですよ。そういえば、最初からエロい漫画を描いていたんでしたっけ?
植野メグル:
僕は大学入ってから本格的に漫画を描き始めて、本当に一番最初に提出しようと思った漫画はバトル漫画でした。まぁ面白くないよと大学の教授陣からやんわりとそういう雰囲気を感じました(笑)
安藤正基:
へぇ~、植野先輩のバトル漫画読んでみたいですね!今はそういう気持ちは?
植野メグル:
ちょっとしたいかな。バトル要素出したい感はあるけど。でも最初出したネーム以降はずっとラブコメ漫画ばっかりだね。ラブコメも好きだったからというのもあるけど。あぁでも、ラブコメというより恋愛モノかな。今より、読者を楽しませようというサービス精神がないからふわっとした内容だった。パンチラとかもあまり描いていなかったかもしれない。3作目でようやくかな?
安藤正基:
でも漫画のジャンルの方向性決めるの早くないですか?もうちょっとグラデーションでなっていくもんじゃないですか?最初のうちは自分の方向性に迷うような・・・
植野メグル:
俺はあまりなかったかもしれない。美術大学って画力お化けの学生が多くて、何かしらパラメーターが抜きん出ている学生がいるのよ。そこで自分は凡人なんだと思って、自分ができるものはなんだろうと考えたんだよね。僕は女の子を描くのが上手かったな、女の子描くの大好きだったなと考えた。だから迷わなかった。俺の生きる道はラブコメ漫画だなと。
安藤正基:
凄い潔いですよね。僕とかは変にプライドが高かったので、全然開き直れなかったところがありましたね。数だけはこなしていたけど無駄な段階が多かった。
植野メグル:
みんなそんな感じなんじゃないの?俺が少数派な気がする。
安藤正基:
植野先輩いつも言ってましたが、ロジカルではない自分の脳に忠実というか。僕はわりと考えこんじゃうので。
植野メグル:
そういうのも良いと思うよ。
-自分で描いたキャラでもデザインの構造とかわからなくなることありますか?
安藤正基:
コメントからの質問ですが、漫画の資料用に制服とか持っているんでしょうか?
植野メグル:
なるほどね!制服は持っていない!でも、資料用で持っている漫画家さんはいるよね。服着せて皺の感じをみたり・・・安藤さんは?
安藤正基:
僕は資料用に制服は10着持っていますね。
植野メグル:
マジで(笑)
安藤正基:
名古屋を舞台にした漫画を描いているので名古屋エリアの制服をね(笑)※もちろん冗談です
植野メグル:
なるほどね。後はボディちゃんっていうモデル用のフィギュアは参考資料用に持っているね。あとはフェチ写真集とか持っていたり。
安藤正基:
僕も持っていますよ、ボディちゃん良いですよね。他には瞬撮アクションポーズ05 あおりモーション[女子高生編]を漫画の資料用に買いましたよ。
植野メグル:
いいね。俺も資料買うべきなんだよな。
今コメントできたけど「自分で描いたキャラでもデザインの構造とかわからなくなることありますか?」という質問。僕はあります!安藤くんはどう?
安藤正基:
これはありますよね。僕はわからなくならないように自分で設定資料を描いたやつを机の前に貼ってますね。大枠は勿論覚えているんですけど、リボンとかチョーカーとか小物を付け忘れたりするんですよね。
植野メグル:
後は八女ちゃんの髪型って少し特殊なんですよね。ちょっと右寄りで中心についていないというか真面目に立体を意識すると矛盾が出てくるような髪型。
安藤正基:
でも、ポニーテールはずらして描くみたいなのは漫画あるあるですよね。設定上は真後ろについているけど、絵だと右に寄っている左に寄っているとか。
植野メグル:
実際正面から見るとほぼ見えないんだよね。調整しないと何もないつるつる頭に見えちゃうから、あえてずらして見えるようにシルエットを調整したり。
安藤正基:
そのへん、自由にできるのが良い所ですよね。
植野メグル:
そうね、絵の嘘がつきまくれる。見栄えよくできるのが漫画の良い所。
他にも、『はじめてのギャル』のアニメ化が決まった時の感情や飼っている動物の話などもありますので、是非アーカイブをご覧ください!
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■出演者
MC漫画家:安藤正基
一迅社の月刊ComicREXにて「八十亀ちゃんかんさつにっき」(既刊10巻)という名古屋を舞台にした漫画を連載中。2019年~2021年にわたりTVアニメ3期放映。過去にはメーカー公認文房具コメディ漫画「ぶんぐりころころ」(全2巻)をマンガボックスにて連載。
ゲスト漫画家:植野メグル
KADOKAWAの少年エースにて『はじめてのギャル』を2016年から連載され、2017年7月にはアニメが放映。2021年6月にJK編が終了し7月から大学生編がスタート。また、過去には講談社のヤングマガジンにて『おたくの隣りはエルフですか?』も連載(全5巻)
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