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編集長の部屋
2020年4月23日

【前編】『週刊ヤングジャンプ』×『ヤンジャン!』編集長に聞く!

集英社が誇る青年コミック誌『週刊ヤングジャンプ』と話題の最新作から不朽の名作まで楽しむことができるマンガアプリ『ヤンジャン!』の両編集長にそれぞれの媒体の特徴や現在開催中(2020年5月31日締切)の賞金総額最大1億円40漫画賞について話を伺っていきます。



編集部員全員で「面白さ」を追及


週刊ヤングジャンプ 板谷 智崇編集長
1999年に集英社に入社し、週刊ヤングジャンプに配属となり、今年で21年目になります。編集部員を経て、昨年編集長に就任しました。
編集部員時代は、高橋幸二先生の「わっぱ烈伝 爆造」や、竹田エリ先生の「私立T女子学園」、金成陽三郎先生(原作)山口譲司先生(漫画)の「ミステリー民俗学者八雲樹」中野純子先生の「ちさ×ポン」「ヘタコイ」などを担当しました。
また、グラビアページも入社以来ずっと担当しています。

-週刊ヤングジャンプについて、改めてどのような雑誌でしょうか?

板谷編集長
ヤングジャンプは良い意味で雑食な、バラエティ豊富な雑誌だと思っています。ジャンルを絞ったりせず、面白いと思ったものはなんでもやってみよう、というのがヤングジャンプらしさです。編集部員全員で「面白さ」を追及し、また青年誌ですので、大人にも耐えうるようなクオリティの高い作品、知識欲を満たすものなどを意識しています。


-週刊ヤングジャンプの読者はどのような方が多いですか?

板谷編集長
やはり男性読者が多いですね。20代~30代の男性が中心で男女比は9:1くらいではないかと思います。コミックス単位では作品によってもう少し女性比率が上がりますね。
若年層にも雑誌を手にしてほしいと思っていますので、グラビアページでもアイドルや、声優さんなどもキャスティングして、幅広い層に手に取ってもらえるようアプローチしています。


-デビューの経路(新人賞、持ち込みなど)の内訳などに昔と変化はありますでしょうか?

板谷編集長
現在も投稿と持ち込みがメインではありますが、最近では出張編集部などで新人発掘することが増えています。
投稿サイトなどもチェックしています。海外からの投稿も増えています。
クオリティが高く個性的な感性の作品が多いですね。個性的な感性に関心していたら、名前をみて海外からの投稿と気づくような、日本人の投稿作品と変わらないクオリティの作品もあります。





求めている作品に手が届きやすく


ヤンジャン! 金丸 尚史編集長
板谷編集長と同じく、1999年の入社になります。私は週刊少年ジャンプの兄弟誌の、ゲームやカード、アニメなどを取り扱っているVジャンプに配属となり、2015年までVジャンプに在籍し、副編集長を務めていました。2015年6月にヤングジャンプに副編集長として異動になり、岡本倫先生の「極黒のブリュンヒルデ」やサンカクヘッド先生の「干物妹!うまるちゃん」を担当し、2019年6月に「ヤンジャン!」の編集長に就任しました。



-「ヤンジャン!」について、改めてどのようなアプリでしょうか?

金丸編集長
ヤングジャンプには「キングダム」「ゴールデンカムイ」「かぐや様は告らせたい」など、ヒット作品が多数ありますが、作品と雑誌が紐づいて認知されていないと感じていましたので、アプリの目的として、ヤングジャンプのブランド認知向上、を意識しています。
編集部だけではなく、デジタル事業部や外部の開発会社など、いろいろな人にかかわっていただいて、ノウハウやつながりを生かしながら、雑誌とアプリを発売日に同時配信し、連載中の最新作はもちろん、過去の人気作品など、多数の作品を提供しています。
ライフスタイルに合わせていろんな読み方で、「ヤンジャン!」を楽しんでいただければと考えています。

話題の最新作から不朽の名作まで!豪華ラインナップを続々配信!「ヤンジャン!」は「週刊ヤングジャンプ」「となりのヤングジャンプ」の最新連載作品に加え、人気の完結作品も日替わりで楽しめる公式マンガアプリ!「週刊ヤングジャンプ」本誌連載作品から、「となりのヤングジャンプ」連載作品、ドラマ化やアニメ化された完結作品まで、人気作品をレンタル配信。様々な作品をいつでも好きな話から読むことができる漫画アプリです。



-ダウンロードの状況や利用者層など教えていただけますか?

金丸編集長
2020年3月現在、アプリのダウンロード数は180万DLです。利用者層についてはデータをとっていませんが、やはり青年誌のアプリですので、男性読者がメインではないかと思います。
読者コメントを拝見していると、アニメ放映中の作品などは、女性読者も多いようですね。


-誌面とアプリについてはどのような違いがあるのでしょうか?

金丸編集長
売上の面でお話すると、ヤングジャンプは誌面とアプリと比較すると、全体的には紙…単行本の売り上げの方が多いですね。
ですが、一部のコンテンツにおいては、「デジタルに強い」つまり、デジタルから売り上げが伸びたり、デジタルの売上が半々、もしくは紙を上回ることもあります。「BUNGO」などはデジタルから伸び、紙もさらに売り上げが伸びた作品です。
これは作品を「ヤンジャン!」アプリをはじめ、様々な電子書店から提供していることにより、今まで以上に幅広い読者に届けることができるようになったことが要因だと考えています。
青年誌で掲載している作品を、女性向けの電子書店で配信したら、大きな反響があったりといった感じで、デジタルでは誌面を超えた層へのアプローチが可能ですね。ユーザーも求めている作品に手が届きやすくなっているのではないかと感じています。
このように「ヤンジャン!」独占ではなく、いろんな電子書店で作品を提供し、最終的にはヤングジャンプと先生方に跳ね返ってきたら嬉しいと考えています。


-他社ではデジタルならではの新しい形式 "縦スクロール" のマンガが展開されていますが、縦スクロール表示については、どのようにお考えですか?

金丸編集長
縦スクロール表示については、動作もシンプルですし、表示されたものをそのまま読み進めればいいので、見開きのコマ割り漫画をどのように読み進めたらいいのかわからない方にも受け入れやすいのではないかと思っています。
ですが、まだ過渡期にあると言ってよいのではないでしょうか。縦スクロールの先には漫画の動画表示があるのではないかと考えていますので、誰かが漫画が動画が読めるようなUI、UXを開発したら、一気にそちらに行くのではないかと思っています。

-雑誌の編集とアプリ向けの編集ではどのような違いがあるのでしょうか?また、作家に対して求めているものはあるのでしょうか?

金丸編集長
ヤンジャンでは、誌面をアプリ化することがほとんどですし、デジタルだけで完結しているものもほとんどありませんので、誌面だから、デジタルだから、といったことでは編集は特に変わらないと考えています。
作家に対しては特に編集側から求めるケースはなく、作家の作家性を尊重しながら、一緒によりよいものを創り上げていきたいと考えています。


いかがだったでしょうか。作品によっては紙媒体よりもデジタルの売り上げが上回るなんて驚きですね。
後編記事では現在開催中の『賞金総額最大1億円40漫画賞』について伺っていきます。
後編記事はこちら!

■週刊ヤングジャンプ



青年コミック誌の人気No.1を維持し、常に新しいことにチャレンジ。強力な連載作品は続々とアニメ化・ドラマ化されています。さらに、人気アイドルのグラビア・サッカー・野球・映画・ゲーム……と多様な特集ページを組み、読者に提供しています。

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