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編集長の部屋 2014年11月19日

【編集長の部屋5】Kiss 鈴木学編集長③「漫画家さんは自分の中に編集者を飼うべきだと思う」

「編集長の部屋」コーナー5 人目は、Kiss 編集長、鈴木学さんです。編集長の部屋コーナーでは初の女性誌編集長になります。女性誌ならではの面白いお話を沢山うかがうことが出来ました!最新刊の誌面を開いたら、偶然トキワ荘PJのOGの作品だったり、ご縁のある漫画誌さまです。(※肩書きは取材当時)

 

漫画家さんは自分の中に編集者を飼うべきだと思うのです 

 

―投稿や持ち込みをしてくる新人作家に傾向はありますか?

あえて言えばですが、キャラクターよりも雰囲気重視の作品が多いと思います。それはそれで悪くはないのですが、漫画はやはりキャラクターなので、キャラクター重視の作品をみたいなと思います。それから、「もっと粘ればもっと面白くなりそうなのに残念!」と思うことは、度々ありますね。

―もう少し、詳しくお話ししてもらっていいですか?

そうですね、自分の描いたネームに、簡単にGOサイン出しているということかな。

漫画家さんは自分の中に編集者を飼うべきだと思うのです。その脳内編集者と「これ掴み弱くない?」とか、「ありきたりなオチじゃない?」とか打ち合わせをし、ダメ出しを受けながらネームを作んなきゃと。その編集者が無能だと簡単にネームにOK出してしまうから、多少厳しい編集者を設定するといいのかなと思いますね。ただ、あまりに鬼編集者だとダメ出しばかりで、漫画が描けなくなってしまいますが(笑)。

―良く判ります。70ページの大作を持ってくるけども、訴えかけたいのはこれだけ?みたいな作品は目にします

以前、マガジンの新人賞を読んでいた時に、なんでこんなに「死神」が出てくる漫画の投稿が多いんだろうと思ったことがあります。別に「死神」を描くことが悪いわけではなくて、どっかで見たようなありきたりの「死神」を、ありきたりに描くことがつまらないなって。誰も描いたことのない「死神」を描いてくれれば、この人やるなあ~って思いますよ。脳内編集者と、そんな打ち合わせをしてほしいですね。

― ライバル誌はありますか?

『Cocohana』、『FEEL YOUNG』『フラワーズ』『メロディ』などでしょうか。『Cocohana』、『FEEL YOUNG』は、Kissと対象年齢層、掲載作家も被りますし、純粋にライバル関係の雑誌だと思います。『フラワーズ』『メロディ』のほうは、『ハツキス』のライバルというと相手に失礼ですが、意識している漫画誌です。

―電子書籍とKissの関係はいかがですか?

かなり伸びています。特に女性漫画は男性向け以上に伸びている手応えがありますね。

この流れはますます加速していくのではと思います。如何にクリックしてもらうかが勝負ですが……、ここからはノーコメントにしておきます(笑)。

―編集方針を、編集部全体に伝えるようなことはありますか?

もちろん。会議や、校了の時など、日々伝えてますよ。ただ、話半分に聞いてくれていればいい。理想は私が思いもよらない面白い球(作品)を返してくれることですから。

―編集部の部員の構成はどうなっていますか。

漫画担当は、常勤非常勤含めて女性5人、男性4人。それで「Kiss」「ハツキス」の2誌を作っています。

     

 

編集長としては全ておすすめなのですが……。 

 

―「Kiss」でおすすめの作品を教えてください

編集長としては全てお勧めなのですが……。最近、外部からの反響が大きい作品をあえてあげますと、海野つなみさんの『逃げるは恥だが役に立つ』は宝島社の「このマンガがすごい!」など各誌の漫画賞で取り上げられています。新しいかたちの“契約結婚”を描いたストーリーで、二人の関係性が本当に新鮮で面白い! それから東村アキコさんの『東京タラレバ娘』は、単行本発売直後に即重版決定! タイアップ広告がすぐ決まったり、始まったばかりなのに問い合わせが異例に多い漫画です。間違いなく来年ブレイクすると思います。
それから二ノ宮知子さんの『七つ屋 志のぶの宝石匣』、志村貴子さんの『こいいじ』。えっと、あといくつ話していいですか?(笑)

    

 

―すみません。その辺で…。「ハツキス」のほうも教えてください

沖田×華さんの『透明なゆりかご』という、沖田さんの産婦人科医院での看護師体験を元に描いた連載があるのですが、こちらのアンケート人気がとても高いんです。Kissにも何度か出張掲載しているのですが、その度にこちらでも大反響。世間の人に知ってほしい、命について泣けて考えさせられる漫画です。それから、太田出版の「エロティクス・エフ」からの移籍連載・『堀居姉妹の五月』も、エロ可愛くていいですよ!あと『ポワソン』とか『ジョブズ』とか『繕い裁つ人』とか、こちらはあといくつ…?

   

―いや、その辺でストップしてください(笑)。最後に何か一言!

「Kiss」「ハツキス」は、持ち込みも投稿も、新人の方に優しい雑誌です。部員もみんな温和です。デビューのチャンスは本当に多いですから、漫画家志望のみなさんお待ちしています!

―今日は本当にありがとうございました!

インタビュー・ライティング:トキワ荘プロジェクト 菊池、番野

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